AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第72問 コンポーネント間の信頼性の高いメッセージ通信

 コンポーネント間でメッセージを通信している場合、コンポーネントの障害が発生してもメッセージが失われず、通信を確実に実行するために採用すべきサービスを選択してください。

  1. Amazon SQS [正しい解答]
  2. ELB(Elastic Load Balancing)
  3. Amazon Lambda
  4. Amazon API Gateway

(問題ID:CLF203C072)

解答

正しい解答:A. Amazon SQS

△ 判定不能

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徹底解説

 コンポーネント間でメッセージを通信している際に、コンポーネントの障害が発生してもメッセージが失われず、通信を確実に実行するために採用すべきサービスは、Amazon SQS(Simple Queue Service)です。コンポーネント障害が発生しても、コンポーネント間のメッセージが失われないようにするには、キューイング処理を実装することが有効です。Amazon SQS は、ポーリング型のキューイング処理サービスです。キューイング処理とは、異なるコンポーネント間でデータ(メッセージ)を送受信する処理方法のひとつで、キューと呼ばれる一時的な保存場所を介してメッセージを送受信するものです。下図に示す通り、メッセージ送信側のコンポーネントをプロデューサー、受信側のコンポーネントをコンシューマーと呼びます。プロデューサーが、メッセージをキューに送信して、それとは非同期的に、コンシューマーがキューをポーリングした時にメッセージが存在していれば、それを取得します。これにより、異なるコンポーネント間でメッセージを送受信することができます。この Amazon SQS のキューイング処理機能を使用することにより、システムやアプリケーションをコンポーネント単位に疎結合化して、独立した処理を実行することができます。あるコンポーネントから送信されたメッセージは、複数のアベイラビリティゾーンに冗長的に保存される仕組みとなっているため、コンポーネントの障害が発生してもメッセージが失われることはありません。そのため、すべてのメッセージを必要なときにすぐに利用できるようになります。Amazon SQS を利用することにより、システム全体のフォールトトレランスが向上して高い信頼性を保つことができるため、安定して運用することができます。
 その他の選択肢は、コンポーネントの障害が発生してもメッセージが失われず、通信を確実に実行するためのサービスではありません。ELB(Elastic Load Balancing)は、トラフィックをひとつまたは複数のアベイラビリティーゾーン内の複数のターゲットに対する負荷分散の機能を提供する、所謂、ロードバランシング・サービスです。AWS Lambda は、イベント発生時にコードを実行するサーバーレスのアーキテクチャ基盤です。ユースケースのひとつとして、単発のジョブ等のシステム処理をサーバーレスで最適なコストで実行したい場合の利用が挙げられます。Amazon API Gateway は、API の作成、配布、保守、監視、保護を実施するマネージド型のサービスです。


ちなみに...
 Amazon SQS を使用することにより、Amazon EC2 インスタンスで重たいバッチ処理を実行する際に、そのタスクを並列実行して負荷分散を図ることも可能です。その他、Amazon SQS の機能・料金等の詳細は、AWS 社の下記のサイトのページを参照ください。

Amazon Simple Queue Service:
https://aws.amazon.com/jp/sqs/

問題掲載日:2025-01-11

Information

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  • 2025/5/17 問題ID: CLF301S019 AWS CLI の初期設定時の必要情報に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/16 問題ID: CLF201C046 承認済みテンプレートで制御する AWS リソースの利用に関する問題を追加しました。
  • 2025/5/9 問題ID: CLF201C025 AWS の規模の経済性に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/7 問題ID: CLF204C024 特定の利用者が使用したサービスのコスト情報の取得に関する問題を追加しました。

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