AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第48問 Amazon API Gateway の遅延対策

 世界中から利用されているシステムにおいて、Amazon API Gateway サービスを経由して、AWS Lambda を利用している場合、利用者からの API 通信の遅延を低く抑えるために採用するべきサービスを選択してください。

  1. Amazon CloudFront [正しい解答]
  2. Amazon ElastiCache
  3. AWS Global Accelerator
  4. AWS Auto Scaling

(問題ID:CLF203C048)

解答

正しい解答:A. Amazon CloudFront

△ 判定不能

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徹底解説

 世界中から Amazon API Gateway サービスを経由して、AWS Lambda を利用している場合に、API 通信の遅延を低く抑えるためには、Amazon CloudFront と連携させることが有用なソリューションです。Amazon API Gateway は、API の作成、配布、保守、監視、保護を実施するマネージド型のサービスですが、API の利用者が世界中に分散しているような場合に、Amazon CloudFront と連携してパフォーマンスの向上を図ることができるためです。Amazon CloudFront は、データやビデオ、アプリケーション等のコンテンツを高速かつ安全に配信するマネージド型の CDN(Contents Delivery Network)サービスです。下図のユースケースにあるようにエッジロケーションのエンドポイントから接続することにより、遅延を低減して接続時間を短縮することができます。なお、Amazon API Gateway では、API のリクエストの受口を Amazon API Gateway が担って、そこから AWS Lambda 関数を呼び出すことで API のバックエンドの処理を容易に実装することができます。AWS Lambda は、イベント発生時にコードを実行するサーバーレスのアーキテクチャ基盤です。
 その他の選択肢のサービスは、利用者からの API 通信の遅延を低く抑えるために、Amazon API Gateway と連携するものではありません。Amazon ElastiCache は、memcached(memory cache daemon)及び Redis(Remote Dictionary Server)の2種類のエンジンがサポートされたマネージド型のインメモリ・キャッシュ、インメモリ・データストア・サービスですが、グローバルな通信のパフォーマンスを向上させる機能はありません。下図に示すように、独自のキャッシュ機能によって、迅速にリクエストを処理することが可能なアーキテクチャとなっています。AWS Global Accelerator は、利用者からのトラフィックを最も近い正常なエンドポイントにルーティングすることにより、アプリケーションの可用性やパフォーマンスを向上させるネットワークサービスです。AWS Global Accelerator にはキャッシュ機能はサポートされていません。Amazon CloudFront と同様にエッジロケーションで、TCP または UDP の通信をプロキシすることによって高速化を図るものですが、API 通信の遅延を低く抑えるために、Amazon API Gateway と連携するサービスではありません。ゲームや IoT、Voice over IP 等での利用がユースケースとなります。なお、AWS Global Accelerator は、CLF-C02 で明示的に試験範囲として追加されたサービスのひとつです。また、AWS Auto Scaling は、需要の変化に際しても安定したパフォーマンスを維持するために、Amazon EC2 インスタンスの起動数を自動的に調整するサービスであり、これも Amazon API Gateway と連携するサービスではありません。


ちなみに...
 本問題で問われているものとは別に Lambda@Edge と呼ばれる Amazon CloudFront と AWS Lambda を連携して、アプリケーション・コードをエッジロケーションで実行する機能がありますが、これは Amazon API Gateway と連携する機能ではありません。Lambda@Edge が出題された場合には、Amazon API Gateway と Amazon CloudFront との連携とは別の仕組みであることに注意しましょう。

問題掲載日:2024-02-08

Information

What's New

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  • 2025/5/25 問題ID: CLF101C041 AWS WAF で対応できるセキュリティ脅威に関する問題を追加しました。
  • 2025/5/23 問題ID: CLF301S013 Amazon マシンイメージの特徴に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/20 問題ID: CLF202C048 AWS リソース構成のアクセスに対するモニタリングに関する問題を加筆・修正しました。

Reference Books

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