AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第47問 耐久性と超高速性能を備えたインメモリ・データベース

 あなたの会社では、リアルタイムでランキング処理するアプリケーションを開発しています。このアプリケーションでは、データベースに高い可用性と超高速な処理性能が求められています。このシステム要件を満たすために、採用するべきAWSサービスを選択して下さい。

  1. Amazon DynamoDB
  2. Amazon ElastiCache
  3. Amazon Aurora
  4. Amazon MemoryDB for Redis [正しい解答]

(問題ID:CLF203C047)

解答

正しい解答:D. Amazon MemoryDB for Redis

△ 判定不能

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徹底解説

 高い可用性を確保した上で、超高速処理を実現するデータベースを利用することが求められる場合に、採用するべきAWSサービスは、Amazon MemoryDB for Redis です。Amazon MemoryDB for Redis は、99.99%の高い可用性と優れた耐久性を備えた上で、超高速のパフォーマンスを実現するRedis互換のインメモリ・データベース・サービスです。Redis互換のデータベースであるため、NoSQLデータモデルが採用されており、すべてのデータをメモリに保存するため、遅延が少なく、高速なデータアクセスを実現しています。また、保存されたデータは複数のアベイラビリティーゾーン(AZ)にレプリケートされるため、AZ障害が発生した場合でも、高速なフェイルオーバーを実施することが可能です。そのため、大規模で、高可用性・低遅延が求められるようなリアルタイム処理や高い同時実行処理が必要とされるゲーム・アプリケーション、あるいは、セッション管理、キャッシュ、ランキング・システム、メッセージ・キューイング処理での利用といったユースケースに適しています。


 その他の選択肢は、高い可用性を確保した上で、超高速処理を実現することが求められる場合に採用するべきデータベース・サービスではありません。Amazon DynamoDB は、シンプルな構造であり拡張性の高さに特徴のあるマネージド型のNoSQLデータベース・サービスです。データの分散配置によって可用性と拡張性を確保するもので、数ミリ秒単位の安定したレイテンシーを実現することができます。そのため、IoTデータの蓄積のように、同時に多数の読み書きが想定されるシステムなどの利用に適しています。しかし、本問題のユースケースにおけるリアルタイムでのランキング処理には、より高いパフォーマンスが求められるため、インメモリ型のNoSQLデータベースを実装する Amazon MemoryDB for Redis の方が適しています。
 Amazon ElastiCache は、memcached(memory cache daemon)および Redis(Remote Dictionary Server)の2種類のエンジンがサポートされたマネージド型のインメモリ・キャッシュ、インメモリ・データストア・サービスです。ミリ秒未満で読み書きの処理を実施できるため、パフォーマンスが求められるシステムには重宝されます。一方で、プライマリ・ノードに障害が発生した場合はデータ損失が発生する可能性があり、高い可用性を確保することを前提とするならば、永続的なデータストアにも適している Amazon MemoryDB for Redis の方がより適した選択肢と言えるでしょう。また、Amazon Aurora は、MySQLおよびPostgreSQL と互換性を持つ、AWSがクラウド向けに再設計したマネージド型のリレーショナル・データベース・サービスです。業務アプリケーション・システム用のデータベースとしては非常に有用ですが、リアルタイムでのランキングを処理するような超高速処理を実現できるわけではありません。
 参考までに、Amazon MemoryDB for Redis は、CLF-C02 で明示的に試験範囲として追加されたサービスのひとつです。上記の解説をよく読んで、サービスの定義や基本的な内容の理解を深めておくようにしましょう。

ちなみに...
 Amazon MemoryDB for Redis は、2021年10月に東京リージョンでも利用可能となりました。また、AWS社のWebサイトに 「Amazon MemoryDB for Redisサービスレベルアグリーメント」 が掲載されていますが、2023年1月31日の更新として、マルチAZ構成を使用する場合の可用性のSLA(Service Level Agreement)が、99.9%から99.99%に変更されています。その他、サービスの詳細は、下記のサイトを参考にしてください。

Amazon MemoryDB for Redis:
https://aws.amazon.com/jp/memorydb/

問題掲載日:2024-02-04


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