AWS認定資格 無料問題集
解答・解説
第42問 災害対策を踏まえたシステム構成
あなたはミッションクリティカルなアプリケーション・システムの開発に従事しており、災害発生時のダウンタイムを最小化したいと考えています。あなたが採用すべきアーキテクチャ構成を選択してください。
(問題ID:CLF203C042)
解答
正しい解答:C. マルチリージョン構成
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徹底解説
災害発生時のダウンタイムの最小化を検討する場合、被災地域とは別の地域にシステムのスタンバイ機やバックアップを保持するような構成とする必要があります。AWS のグローバル・インフラストラクチャは、リージョンとアベイラビリティーゾーン(AZ)を軸として構成されますが、前者のリージョンが地域を物理的なロケーションに分割した管理単位であり、このリージョン配置を分散する構成とすることが災害対策として採用するべきアーキテクチャ構成となります。なお、システムを Amazon EC2 で構築してマルチリージョン構成を作りこむこともできますが、Amazon S3 のようなマルチリージョンをサポートしているサービスではさらに容易にセットアップすることができます。この Amazon S3 はクロスリージョンレプリケーションが使用可能であり、異なる AWS リージョン 内の Amazon S3 バケット間でオブジェクトをレプリケートすることができます。ただし、すべてのサービスがマルチリージョンをサポートしているとは限りません。AWS でマルチリージョン構成とする場合、対象の AWS サービスがマルチリージョンをサポートしていることが重要な要素のひとつです。
その他の選択肢は、災害発生時のダウンタイムを最小化するために採用すべきアーキテクチャ構成とは言えません。AWS リージョンは、AZ と呼ばれる複数の分離されたロケーション(データセンター群)によって構成されています。マルチ AZ 構成にすることでひとつの AZ が停止しても、稼働を継続することができます。しかしながら、本問題のように災害やリージョン全体に及ぶ障害が発生した場合には対応できません。Amazon VPC は、AWS クラウドの仮想ネットワーク空間(論理的に分離されたプライベートなネットワーク構成の領域)のことであり、マルチ VPC とすることは直接的にリージョンの災害対策とはなりません。また、エッジロケーションは、AWS の AZ を構成するデータセンタとは別に用意されている高速・広帯域なネットワークロケーションのことです。AWS サービスを使用したコンテンツ配信等の提供に際して、提供側から利用側までの距離による遅延を軽減させるために分散配置されているものです。オリジンサーバーの可用性を高めるものではなく、災害対策とはなりません。

ちなみに...
マルチリージョンの一般的なユースケースやAWSのマルチリージョン・アーキテクチャについて概説するホワイトペーパーは、AWS 社の下記のサイトのページを参照ください。
AWS マルチリージョンの基礎:
https://docs.aws.amazon.com/ja_jp/whitepapers/latest/aws-multi-region-fundamentals/aws-multi-region-fundamentals.pdf
問題掲載日:2024-01-09
Information
What's New
- 2025/5/18 問題ID: CLF202C023 認証情報の安全な運用に関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/5/17 問題ID: CLF301S019 AWS CLI の初期設定時の必要情報に関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/5/16 問題ID: CLF201C046 承認済みテンプレートで制御する AWS リソースの利用に関する問題を追加しました。
- 2025/5/9 問題ID: CLF201C025 AWS の規模の経済性に関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/5/7 問題ID: CLF204C024 特定の利用者が使用したサービスのコスト情報の取得に関する問題を追加しました。
Reference Books
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