AWS認定資格 無料問題集
解答・解説
第48問 クラウドエコノミクスのメリット
あなたの会社ではシステムのクラウド移行を検討しています。企業がオンプレミスのデータセンターからAWSクラウドに移行することで得られるクラウドエコノミクスの主要なメリットを選択してください。
(問題ID:CLF201C048)
解答
正しい解答:B. 資本的支出から運用的支出への移行により、初期投資が削減される。
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徹底解説
企業がオンプレミスのデータセンターからAWSクラウドに移行することで得られるクラウドエコノミクスの主要なメリットは、「資本的支出から運用的支出への移行により、初期投資が削減される」 ことです。この問題は、クラウドエコノミクスの基本概念の理解度を確認するためのものです。具体的には、クラウドに移行することによるコスト構造の変化がポイントです。つまり、クラウドエコノミクスの重要な概念のひとつは、企業がオンプレミス環境からクラウド環境に移行することで、設備投資(CapEx:Capital Expenditures)から 経常費用(OpEx:Operating Expenses)に支出の性質を変えることができるという点です。クラウドでは、使用したサービスやリソース分だけコストを支払う従量課金モデルを採用できるため、大規模な初期投資を避けて、資金の流動性やコスト管理の柔軟性を向上させることができます。このように、クラウドへの移行は企業の財務戦略に大きな影響を与えて、より効率的かつ俊敏なIT運用を可能にします。
その他の選択肢は、AWSクラウドに移行することで得られるクラウドエコノミクスの主要なメリットを正しく説明したものとはなっていません。まず、「物理的なサーバーの管理のための人件費が増加する」 は、クラウド移行による利点とは逆の内容となっています。クラウドを利用することで、自社で物理的なサーバーを保守・運用する必要がなくなり、インフラに携わる人員や管理の負担は通常減少します。次に、「データ転送に伴うネットワークコストが大幅に削減される」 は、必ずしも正しいメリットとはいえません。AWSではデータの送信に関しては多くの場合において課金が発生します。特にインターネットへのアウトバウンド通信や他リージョンへの転送などには追加料金がかかるため、クラウド移行によってネットワークコストが大幅に削減されるとはいいきれません。最後に、「すべてのリソースが固定料金で提供されるため、コストの予測が容易になる」 も、誤りです。AWSではほとんどのサービスが従量課金制であり、使用した分だけ費用が発生する仕組みです。これは柔軟性の高い運用が可能である一方、リソース使用量が変動する場合にはコストの予測が難しくなるケースも多く、全リソースが固定料金で提供されているわけではありません。
Step Up!
設備投資は、資本的支出とも呼ばれており、例えば、自社でサーバールームを構築するための建設費、物理的なサーバーやネットワーク機器の購入費用など、企業が長期的な資産を取得・整備するために必要な費用です。一方、経常費用は、運用的支出とも呼ばれており、AWSのクラウド利用の場合、Amazon EC2 インスタンスの利用料、ストレージや通信にかかる従量課金、クラウド監視や保守の外部委託費など、企業がサービスを使った分だけ支払う、日常的な運用にかかる費用のことです。
問題掲載日:2025-07-12
Information
What's New
- 2025/7/14 問題ID: CLF203C043 大量のログデータのリアルタイム分析に関する問題を加筆・修正しました。
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Reference Books
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