AWS認定資格 無料問題集

解答

正しい解答：Ｂ. SQLインジェクション

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徹底解説

　AWS WAF（Web Application Firewall）を利用することによって対処可能なセキュリティ脅威として正しい選択肢は 「SQLインジェクション」 です。AWS WAF は、悪意のある攻撃を監視してその通信をブロックするための Web Application Firewall 機能を提供するサービスで、SQLインジェクションやクロス・サイト・スクリプティング（XSS）等の Web アプリケーションの脆弱性を突いたサイバー攻撃から保護します。Webアプリケーションに対するリクエストを AWS WAF が受け取ると、事前に定義されたルールのアクションに基づいてトラフィックを許可または拒否する仕組みとなっています。SQLインジェクションは、Webサイトの入力欄を使って、データベースに不正な命令を送り、不正にデータを盗んだり操作したりする攻撃です。AWS WAF のルールを設定することによって、この SQLインジェクション攻撃を検出して、ブロックすることができます。防御イメージを下図に示します。

　その他の選択肢は、AWS WAF を利用することによって対処可能なセキュリティ脅威ではありません。分散型 DoS（DDoS：Distributed Denial of Service）攻撃とは、複数のコンピューターから同時並行的に大量の通信を行うことで、狙いをつけた対象のサーバーを処理不能にさせるような攻撃手法です。AWS Shield と組み合わせることで DDoS 攻撃の影響を軽減することはできますが、AWS WAF 自体は DDoS 攻撃対策用のサービスではありません。また、他の選択肢に 「SQLインジェクション」 があるため、より良い解答を選ぶことを踏まえると、ここでは 「分散型 DoS 攻撃」 は不正解となります。トロイの木馬型ウィルスとは、一見すると普通のソフトウェアやファイルのように見せかけて、実際には悪意のある動作をするマルウェア（悪意のあるソフトウェア）の一種です。対策には、アンチ・ウィルス・ソフトを使用することが一般的です。また、ランサムウェアは、コンピューターのデータを暗号化して使えなくし、元に戻すための 「身代金（ランサム）」 を要求するマルウェアの一種です。これには OS を含むソフトウェアの適切なセキュリティ対策やバックアップ戦略の導入等の対策が必要となります。AWS WAF は、Web アプリケーションの保護が主目的であり、マルウェアの検出や駆除をするものではありません。

ちなみに...
　クロス・サイト・スクリプティング（XSS：Cross-Site Scripting） とは、Web サイトに悪意のあるスクリプトを埋め込んで、訪れてきた第三者の Web ブラウザでそのスクリプトを実行させる攻撃です。例えば、掲示板やコメント欄に悪意のあるコードを書き込むことによって、他のユーザーがそのページを開いたときに、そのスクリプトによる攻撃が実行されてしまいます。
　AWS WAF で対応できる代表的なセキュリティ脅威は、SQLインジェクションと XSS であることをセットで覚えておきましょう。