AWS認定資格 無料問題集
解答・解説
第5問 生成AIの動作と応答内容を監視する仕組み
ある電力会社では、設備保守業務の効率化を目的に、生成AIで点検指示書を自動生成する計画を進めています。プロジェクトチームは Amazon Bedrock の導入を検討していますが、品質保証部門は、誤った出力による事故や法令違反を懸念して、生成AIの動作と応答内容を監視する仕組みの実装を求めています。この要件を満たす最も適切な対策を選択してください。
(問題ID:AIF205C005)
解答
正しい解答:C. Amazon CloudWatch Logs でモデル呼出・入力・出力を記録・監視する。
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徹底解説
誤った出力による事故や法令違反を防ぐために、生成AI(Generative AI)の動作と応答内容を監視する仕組みを実装する最も適切な対策は、「Amazon CloudWatch Logs でモデル呼出・入力・出力を記録・監視する」 ことです。Amazon CloudWatch は、インスタンスのメトリクス(対象サービスのリソース情報)やネットワークの通信状態、アプリケーションを監視することができる統合監視サービスです。Amazon CloudWatch Logs は、Amazon EC2 インスタンスにエージェントをインストールしてOSやアプリケーションのログを Amazon CloudWatch 内に取り込み、検索・フィルタリングやアラート設定が可能なログ収集・管理機能です。この機能は、生成AIの運用においても非常に重要な役割を果たし、Amazon Bedrock を利用する際には、API呼び出しのログ、入力されたプロンプト、出力されたレスポンスなどを CloudWatch Logs に記録することが可能です。これにより、品質保証部門が求める 「誤った出力による事故や法令違反の対策となる生成AIの動作と応答内容を監視する仕組み」 を構築できます。
その他の選択肢は、生成AIの動作と応答内容を監視する機能は持っておらず、品質保証部門の懸念に対する適切な解決策ではありません。「Amazon Textract で、点検報告書から情報を抽出し、データベースに保存する」 ことについて、Amazon Textract は、光学式文字認識(OCR:Optical Character Recognition)を用いて文書からテキストや構造化データを抽出するものであり、本問題を解決するものではないからです。点検報告書のような紙ベースの情報をデジタル化するには非常に有効ですが、生成AIの動作と応答内容を監視する機能は持っていません。「Model Cards の活用によりモデル特性を文書化して、違反リスクを回避する」 ことについて、Model Cards は機械学習(ML:Machine Learning)モデルの概要、設計思想、トレーニング・データ、性能、倫理的配慮などを文書化するためのフレームワークであり、モデルの透明性を高める目的で使われるものです。確かに、リスク回避に貢献する可能性はありますが、これはあくまで事前の情報提供や理解を促すためのものであり、実際のモデル運用時に生成AIの動作と応答内容を監視するものではありません。
「Amazon Bedrock の Guardrails 機能で出力のトーンや内容を制御する」 の選択肢は、部分的には正しいですが、今回の要件に対しては不十分であり、他に明らかな正解の選択肢があるため、不正解となります。Amazon Bedrock の Guardrails 機能は、モデルの入出力から機密情報や不適切なコンテンツを検出して、フィルタリングするための保護機能です。この機能を利用することで、モデルが生成する応答から機密情報を効果的にマスキングして、データのプライバシーを保護することができます。例えば、暴力的な表現や差別的な内容をフィルタリングすることができます。しかし、これはあくまで出力の制御に関する機能であり、モデルの呼び出しや入力内容も含む生成AIの動作と応答内容を監視するという品質保証部門の要求には対応していません。
Keep it up!
Amazon Bedrock は、テキスト生成や画像生成などのAIモデルを開発者が手軽に利用して、アプリケーションに組み込めるように設計されたマネージド型の生成AIサービスです。開発者が人工知能(AI:Artificial Intelligence)の専門的な知識を持っていなくても、必要なAI機能を自身のアプリケーションで容易に活用することが可能です。様々な基盤モデルを手軽に利用することができるため、利用者は特定の基盤モデルの提供ベンダーにロックインされることなく、必要に応じて最も適した基盤モデルを柔軟に選択することができます。
問題掲載日:2025-09-10
Information
What's New
- 2025/9/13 問題ID: AIF202C008 大量記事の要約処理におけるトークン制限への対応に関する問題を追加しました。
- 2025/9/10 問題ID: AIF205C005 生成AIの動作と応答内容を監視する仕組みに関する問題を追加しました。
- 2025/9/9 問題ID: AIF204C002 マーケティング施策の効果分析に関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/9/7 問題ID: AIF204C005 映像認識モデルにおける民族的偏りの検出に関する問題を追加しました。
- 2025/9/5 問題ID: AIF203C010 温度パラメーターがモデルの応答に与える影響に関する問題を追加しました。
Reference Books
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