AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第8問 医療データ活用における継続的改善のための基盤選定

 ある医療機関では、患者の診断支援を目的としたデータ活用基盤の構築を進めています。過去の診療記録や検査データを分析して診断精度の向上を図り、今後蓄積される新しい症例データも活用して、継続的に改善していく方針です。このような要件に対して、データの蓄積・分析、モデルの改善・再利用などを支援するAWSサービスとして、最も適切なものを選択してください。

  1. Amazon Neptune
  2. Amazon SageMaker [正しい解答]
  3. Amazon Redshift
  4. Amazon Personalize

(問題ID:AIF203C008)

解答

正しい解答:B. Amazon SageMaker

△ 判定不能

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徹底解説

 診断支援の精度を継続的に改善するため、蓄積される症例データを活用できるように、データの蓄積・分析、モデルの改善・再利用などを支援するAWSサービスは、Amazon SageMaker です。このユースケースでは、診断支援の精度を継続的に改善するために、蓄積された症例データを活用してモデルの再学習や評価を行う必要があります。Amazon SageMaker は、機械学習(ML:Machine Learning)モデルを迅速に構築して、学習するためのモジュールが用意されたマネージド型のサービスであり、MLプロジェクトの課題を解決するための環境を構築・活用する多くのツールを提供しています。データの前処理からトレーニング、ファインチューニング、評価、デプロイまでを一貫して支援することができ、新しい症例データを用いた継続的なモデル改善が可能であることや、医療分野のような専門性の高い領域でも、カスタムモデルの構築や転移学習が容易であることを踏まえると、Amazon SageMaker が最も適したサービスです。モデルのパフォーマンスを継続的に監視して、必要に応じて再トレーニングを自動化する機能も備えており、医療現場で求められる高い精度と信頼性の維持に貢献します。

 その他の選択肢は、データの蓄積・分析、モデルの改善・再利用するために採用するサービスとしては適切ではありません。Amazon Neptune は、グラフのクエリーに最適化された高速で信頼性の高いマネージド型のデータベース・サービスです。複数タイプのエンティティとその接続をモデル化することにより、複雑なデータの関係性を直感的に表現して、高速なクエリーを実行することが可能です。しかしながら、MLサービスではないため、診断支援の精度向上を目的としたモデル改善には適していません。また、Amazon Redshift は、データ・ウェアハウス(DWH:Data Warehouse)として、大規模なデータ分析の用途に最適化されたマネージド型のリレーショナル・データベース・サービスです。構造化された大量のデータを蓄積して、高速に分析処理することが可能です。症例データの集計や傾向分析には有効ですが、MLモデルの構築や再学習、デプロイといったプロセスはサポートしていません。MLとの連携には、結局、Amazon SageMaker などのMLサービスが別途必要となり、Amazon Redshift 単体では転移学習を実現することはできません。そして、Amazon Personalize は、MLの専門知識がなくても、個人の行動や嗜好に基づいてリアルタイムにパーソナライズされたレコメンデーションを提供できるマネージド型のMLサービスです。ECサイトやメディア配信、カスタマーエンゲージメントなどの用途では活用されていますが、医療診断支援のような専門的な予測モデルの構築や継続的改善には適していません。

Keep it up!
 転移学習(Transfer Learning)は、既に学習済みのモデルの知識を別のタスクに再利用するMLの手法であり、学習用のデータが少ない場合や計算リソースが限られている場合に、特に効果的な手法です。Amazon SageMaker JumpStart を使えば、事前学習済みモデルを活用して少ない教師ありデータでも効率的に学習できます。また、直接的に転移学習を実現する機能ではありませんが、Amazon SageMaker Ground Truth でデータのラベル付けを行えば、学習に必要な教師データの準備も容易になります。これにより、ML初心者でも効率的かつ直感的にモデルの構築・運用が可能となっています。

問題掲載日:2025-08-31


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