AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第2問 プロンプトエンジニアリングの継続的な改善手法

 あなたのチームでは、生成AIを活用したアプリケーションの開発を進めています。プロンプトの改善を継続的に行うために、その調整や設計変更がモデルの出力に与える影響を定量的に評価して、最も効果的なものを特定・維持したいと考えています。この目的に適したプロンプトエンジニアリング手法を選択してください。

  1. プロンプトの構造を標準化して、再利用可能な形式で提供する。
  2. モデルが複雑な問題を解く際に、段階的な推論プロセスを促す。
  3. プロンプトの長さを制限して、モデルのトークン使用量を最適化する。
  4. プロンプトの変更履歴を管理して、最適なバージョンを追跡する。 [正しい解答]

(問題ID:AIF203C002)

解答

正しい解答:D. プロンプトの変更履歴を管理して、最適なバージョンを追跡する。

△ 判定不能

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徹底解説

 プロンプトの改善を継続的に行うために、その調整や設計変更がモデルの出力に与える影響を定量的に評価して、最も効果的なものを特定・維持したい場合に、適したプロンプトエンジニアリング手法は、プロンプトバージョニング(Prompt Versioning)であり、「プロンプトの変更履歴を管理して、最適なバージョンを追跡する」 ことです。プロンプトバージョニングは、プロンプトの変更履歴を体系的に管理して、異なるバージョンの応答品質や性能を比較・追跡する手法です。これにより、反復的な改善が可能となり、最も効果的なプロンプトを継続的に使用したり、更新することができます。プロンプトエンジニアリングのベスト・プラクティスのひとつであり、実験や品質管理において重要な役割を果たします。プロンプトバージョニングは、例えば、下記のようなユースケースで有効です。

  • A/Bテストや実験設計を通じて、複数の入力パターンの性能を比較したい場合
  • チームでプロンプト設計を共有・管理して、変更履歴を可視化したい場合
  • モデルの挙動が微妙に変化する環境で、過去の設計との比較が必要な場合


 その他の選択肢は、最適なプロンプト設計を特定・維持するための評価を行うための最適なエンジニアリング手法ではありません。「プロンプトの構造を標準化して、再利用可能な形式で提供する」 ことは、プロンプトエンジニアリングにおけるプロンプトテンプレートに関する記述です。テンプレート化は再利用性や一貫性の向上には役立ちますが、設計変更の履歴管理や性能比較には直接関係しません。今回の目的が最適なものを特定・維持するための評価である以上、履歴を追跡することは不可欠です。「モデルが複雑な問題を解く際に、段階的な推論プロセスを促す」 ことは、プロンプトエンジニアリングにおける思考の連鎖(Chain of Thought)に関する記述です。段階的な推論を促すことで、モデルの論理的な応答精度は向上しますが、プロンプトの設計変更の影響を定量的に評価する仕組みではありません。目的は履歴管理と性能比較であり、今回のユースケースには適していません。「プロンプトの長さを制限して、モデルのトークン使用量を最適化する」 ことは、トークン制御やコスト最適化に関する手法です。トークン数を制限することで、モデルの処理効率やコストを抑えることはできますが、応答品質の評価や履歴管理とは無関係であり、的外れな対応です。

ちなみに...
 A/Bテストとは、特定の要素を変更したAパターンとBパターンを作成して、それらをランダムにユーザー(被験者)に表示して成果を比較することで、より成果の高いパターンを特定するための検証手法です。バナー、広告文、Webサイトなどの成果(クリック率やコンバージョン率など)を最適化する目的で実施され、ユーザー体験の向上やマーケティング施策の改善に広く活用されています。この手法により、データに基づいた客観的な意思決定が可能になります。

問題掲載日:2025-08-31


Information

What's New

  • 2025/9/4 問題ID: AIF201C003 機械学習における特徴量エンジニアリングの目的に関する問題を加筆・修正しました。
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  • 2025/9/1 問題ID: AIF201C008 農作物の収穫最大化に向けた人工知能の技術の応用に関する問題を追加しました。
  • 2025/8/31 AI Practitioner の問題を 30問 追加しました。

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