AWS認定資格 無料問題集

解答

正しい解答：Ｂ. Amazon S3 Express One Zone

　URL を直接入力して「解答・解説」画面を表示した場合、何を選択・解答したかを特定できないため、解答の正誤判定ができません。必要に応じて「同じ問題に再挑戦」ボタンをクリックして、この問題に再チャレンジしてみてください。

徹底解説

　Amazon SageMaker を利用した機械学習（ML：Machine Learning）モデルの推論を支えるため、低レイテンシーかつ高スループットでデータを読み込めるストレージが必要な場合に最適な Amazon S3 のストレージクラスは Amazon S3 Express One Zone です。ゲーム内イベントの異常検知をリアルタイムに行うには、Amazon SageMaker の推論エンドポイントが膨大なログを取り込み、特徴量を生成してモデルに渡すまで待ち時間を極小化する必要があります。Amazon SageMaker のリアルタイム推論では、1秒間に数10万件の処理ができるため、ボトルネックになりやすいのは Amazon S3 バケット上のデータへのアクセスのレイテンシーやスループットとなります。Amazon S3 Express One Zone は S3の中では最も高性能である1桁ミリ秒のアクセスを提供する新しいストレージクラスです。処理速度を優先して、データを1つのアベイラビリティーゾーンに配置する構成をとります。Amazon SageMaker によるモデルトレーニングやリアルタイム推論など、低レイテンシーが求められるユースケースに適しています。

　その他の選択肢は、低レイテンシーかつ高スループットでデータを読み込めるストレージが必要な場合に最適な Amazon S3 のストレージクラスではありません。Amazon S3 Standard-IA は、低頻度アクセス向けのストレージクラスであり、レイテンシーが大きくリアルタイム処理には不向きです。コスト最適化には有効ですが、1秒間に数10万件のログを処理する必要がある本問題のシナリオでは性能要件を満たすことはできません。
　Amazon S3 Glacier Flexible Retrieval は、アーカイブデータの保存に適した低コストのストレージクラスであり、数分から数時間の取り出し時間を許容できる場合に採用されるものです。リアルタイム推論に必要な低レイテンシーや高スループットを提供するものではありません。
　Amazon S3 Intelligent-Tiering は、データのアクセス頻度が予測できない場合に、運用の中で自動的に適正なストレージ階層に移動させてコストを最適化する仕組みです。ただし、性能面においては Amazon S3 Standard と同じであり、特別に低レイテンシーや高スループットを強化するものではありません。そのため、リアルタイム推論のように即時処理が求められるケースには適していません。

ちなみに...
　問題の選択肢にはありませんが、標準的なストレージクラスである Amazon S3 Standard も、低いレイテンシーと高い耐久性を提供するものです。しかしながら、仮にこの S3 Standard が選択肢に含まれていたとしても、今回の要件では Amazon S3 Express One Zone を選択することが正解となります。Amazon S3 Express One Zone は、これよりも可用性は劣りますが、最大10倍のパフォーマンスを発揮するよう設計されています。