AWS認定資格 無料問題集
解答・解説
第7問 店舗運営AIシステムに求められる推論方式
ある小売企業では、店舗内の顧客行動を分析するAIシステムを導入しています。現場から取得される映像やセンサーデータをもとに、状況に応じた判断を支援することを目的としており、Amazon SageMaker を活用してモデルを本番環境にデプロイしています。店舗運営の意思決定を支える仕組みとして、継続的かつ即応的な情報提供が求められており、処理の待機時間が業務に影響を与える可能性がある場合に、最も適した SageMaker の推論オプションを選択してください。
(問題ID:AIF201C007)
解答
正しい解答:A. リアルタイム推論
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徹底解説
継続的かつ即応的な情報提供が求められる店舗運営の意思決定を支えるAIシステムに最も適した SageMaker の推論オプションは、「リアルタイム推論」 です。リアルタイム推論(Real-Time Inference)は、機械学習(ML:Machine Learning)モデルが新しいデータを受け取った際に、その内容に応じて即座に予測や判断を行う同期型の推論手法です。低レイテンシーでの即時応答が求められるチャットボットや自動運転、不正検知、レコメンドシステムなど、様々な分野で活用されています。本問題におけるユースケースでも、業務上の即応性が求められているため、SageMaker のリアルタイム推論が適しています。Amazon SageMaker では、エンドポイントを常時稼働させることで、リクエストに対して瞬時に応答する仕組みとしており、スケーラビリティや可用性の面でも優れた運用が可能です。

その他の選択肢は、本問題のケースである店舗運営の意思決定を支えるAIシステムに適した SageMaker の推論オプションではありません。バッチ推論(Batch Inference)は、テキストや画像などの大量データを事前に収集・蓄積して、学習済みモデルにまとめて投入することで、オフラインの一括解析・予測処理を実施する非リアルタイム型の推論手法です。また、非同期推論(Asynchronous Inference)は、リクエストとレスポンスの処理を分離して、推論ジョブをバックグラウンドで実行して後から結果を取得することで、大量のリクエストや長時間の処理に安定して対応できる非リアルタイム型の推論手法です。これらは処理時間やデータサイズに余裕がある場合には有効です。しかしながら、バッチ推論は一括処理を前提とした手法であり、非同期推論はリクエストを内部キューに格納してバックエンドで順次処理する仕組みとなっているため、いずれも、即応的な情報提供が求められる店舗運営の意思決定には適していません。ちなみに、Amazon SageMaker の非同期推論は、クライアントからのリクエストとレスポンスの非同期処理に対して、最大1GBのペイロードと最大1時間の処理時間をサポートしています。そして、ストリーミング推論(Streaming Inference)は、センサーなどからリアルタイムに流れてくるデータストリームを学習済みモデルへ継続的に供給して、計算と予測を連続的に実施する推論手法です。定期的な測定値をパイプライン経由でアルゴリズムに投入することで、都市の発電所や交通監視といったIoTアプリケーションにおいて、高い即時性を伴う意思決定を可能にします。しかしながら、SageMaker がストリーミング推論に対応しておらず、利用することができません。
問題掲載日:2025-08-31
Information
What's New
- 2025/9/4 問題ID: AIF201C003 機械学習における特徴量エンジニアリングの目的に関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/9/3 問題ID: AIF202C007 患者の年齢層に応じた健康相談チャットボットに関する問題を追加しました。
- 2025/9/1 問題ID: AIF201C008 農作物の収穫最大化に向けた人工知能の技術の応用に関する問題を追加しました。
- 2025/8/31 AI Practitioner の問題を 30問 追加しました。
Reference Books
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