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解答・解説

第4問 ニューラルネットワークの利用による道路標識の自動判定

 あなたの会社では、自動運転車を開発しており、道路標識を正確に認識することで、より安全に道路の状況を判断できるようにしたいと考えています。このタスクにおけるニューラルネットワークの利用内容を最も適切に説明しているものを選択してください。

  1. 道路標識の画像を解析して、データの中にあるパターンを見つけて学習することで、標識を正確に認識して、より安全に道路の状況を判断することができる。 [正しい解答]
  2. 特定の入力に対して決まった出力を提供するシンプルなルールセットを持つことによって、画像を解析して道路標識を認識できるアルゴリズムを選定する。
  3. 決定木の各ノードにおける単純計算に加えて、高度なパターン認識によって道路標識を正確に認識して、より安全に道路の状況を判断することができる。
  4. 全てのデータを直接バイナリコードに変換して、道路標識を正確に認識することで、自動運転車がより安全に道路の状況を判断できるようにします。

(問題ID:AIF201C004)

解答

正しい解答:A. 道路標識の画像を解析して、データの中にあるパターンを見つけて学習することで、標識を正確に認識して、より安全に道路の状況を判断することができる。

△ 判定不能

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徹底解説

 自動運転車による道路標識の認識・判断のタスクに対して、ニューラルネットワークの利用内容を最も適切に説明している選択肢は、「道路標識の画像を解析して、データの中にあるパターンを見つけて学習することで、標識を正確に認識して、より安全に道路の状況を判断することができる」 です。ニューラルネットワークは人間の脳の神経回路から着想を得た高度な計算モデルであり、階層的に配置された複数の層(入力層・隠れ層・出力層)で構成される人工知能(AI:Artificial Intelligence)技術のひとつです。それぞれの層は、情報を段階的に処理・変換する役割を担っており、各層に存在する多数の 「ニューロン(ノード)」 が相互に接続して情報を処理します。これにより、複雑なパターン認識や予測が可能になります。例えば、自動運転車では、カメラで撮影した道路標識の画像をもとに、ニューラルネットワークがその中の特徴を捉えてパターンを認識して、標識の意味を判断します。このように、画像から特徴を学習して標識の種類を識別するというニューラルネットワークの能力が活かされている点で、この選択肢はその利用内容を適切に説明しています。

 その他の選択肢は、自動運転車による道路標識の認識・判断のタスクに対して、ニューラルネットワークの利用内容を説明しているとはいえません。選択肢:「特定の入力に対して決まった出力を提供するシンプルなルールセットを持つことによって、画像を解析して道路標識を認識できるアルゴリズムを選定する」 に関して、ニューラルネットワークは、シンプルなルールベースのアルゴリズムとは本質的に異なります。あらかじめ決められたルールに従って単純に出力を返す仕組みではなく、非線形で複雑なデータを処理するために設計されている、入力に含まれる特徴を学習しながら柔軟に出力を導き出す高度なモデルです。
 選択肢:「決定木の各ノードにおける単純計算に加えて、高度なパターン認識によって道路標識を正確に認識して、より安全に道路の状況を判断することができる」 に関しても、ニューラルネットワークの利用内容を説明しているとはいえません。決定木(Decision Tree)は、分類や回帰といった問題を解決するために用いられる機械学習(ML:Machine Learning)アルゴリズムのひとつで、データを特徴に基づいて分割しながら、ツリー構造に沿って意思決定を行うものです。これは条件分岐に基づくシンプルなモデルであり、各ノードにおける計算も比較的に単純です。一方、ニューラルネットワークは多数のニューロンが階層的に連携しながら、複雑なパターンを学習・認識することができるため、単純な条件分岐では捉えきれないような高度な認識タスクにも対応できます。このように、両者は構造も処理能力も大きく異なるため、選択肢の説明はニューラルネットワークの特徴を正確に反映しているとはいえません。
 選択肢:「全てのデータを直接バイナリコードに変換して、道路標識を正確に認識することで、自動運転車がより安全に道路の状況を判断できるようにします」 も誤りです。ニューラルネットワークの中心的な機能は、データを処理してパターンを認識することにあります。バイナリコードへの変換は、あくまでコンピュータ内部でのデータの表現形式にすぎず、認識の仕組みそのものではありません。ニューラルネットワークは、画像データを解析して、そこから特徴を抽出・学習することで道路標識を認識します。したがって、データのバイナリ化は主に保存や通信のための処理であり、標識認識のプロセスに直接関与するものではありません。

ちなみに...
 深層学習(Deep Learning)は、多層のニューラルネットワークを用いてデータから特徴を自動的に抽出・学習して、分類や予測などのタスクを高精度で実行する機械学習の一手法です。上図のイメージをご確認ください、

問題掲載日:2025-08-31


Information

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