AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第7問 様々な形式の入力データを利用する生成AIモデル

　ある企業が、社内の問い合わせ対応を自動化する生成AIを導入しようとしています。問い合わせ内容には、テキストだけでなく、画像や音声も含まれています。これらの異なる種類のデータを理解して処理できるモデルとして、最も適しているものを選択してください。

  1. マルチモーダルモデル [正しい解答]
  2. 強化学習モデル
  3. トランスフォーマーモデル
  4. 大規模言語モデル

（問題ID：AIF101C007）

解答

正しい解答：Ａ. マルチモーダルモデル

△ 判定不能

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徹底解説

　テキストだけでなく、画像や音声も含まれた問い合わせに対して、これらの異なる種類のデータを理解して処理できる生成AI（Generative AI）モデルとして、最も適しているものは、マルチモーダルモデルです。マルチモーダルモデル（Multimodal Model）は、テキスト、画像、音声、動画などの複数の異なる種類（モーダル）の入力データを統合的に処理できるように、設計されたAIモデルです。本問題のユースケースにおいて、この企業が扱いたい問い合わせ内容には、テキストだけでなく、画像や音声も含まれているため、それぞれの形式を理解して適切に対応できる能力が必要です。よって、問い合わせ内容が多様な形式である場合、様々な入力からの情報を融合して処理することができるマルチモーダルモデルが最も適しています。

　その他の選択肢は、テキストや画像、音声が含まれる問い合わせ内容を処理するためのAIモデルとしては不十分です。強化学習（Reinforcement Learning）は、エージェント（意思決定を行う主体）が環境と相互作用しながら、行動の結果として報酬（行動の評価指標）を繰り返し受け取ることで、最適な行動を学習するための手法です。ロボットの動作制御や広告の最適化など、意思決定の連続性が重要な場面で活用されるものですが、問い合わせ対応のようなテキストや画像、音声を理解して応答する処理の直接的な解決手段にはなりません。
　トランスフォーマーモデル（Transformer Model）は、自然言語処理（NLP：Natural Language Processing）などに使われる深層学習（DL：Deep Learning）モデルで、自己注意機構（Self-Attention）により文脈を理解しながら情報を処理します。並列処理が可能で、長文でも効率よく学習でき、翻訳や文章生成など、幅広いタスクに活用されています。しかしながら、基本的に自然言語を対象とする設計となっており、画像や音声などを含むマルチモーダルなデータの処理には限界があります。そのため、このようなデータを処理するには、画像認識モデルや音声認識モデルなど、他のAI技術との連携が必要です。
　大規模言語モデル（LLM：Large Language Model）は、膨大なテキストデータを使って事前に学習された、言語を理解・生成するための人工知能モデルのことです。LLMは、トランスフォーマー構造を基盤として構築された学習済みモデルであり、基本的に自然言語を対象としている点は、トランスフォーマーモデルと同様です。

問題掲載日：2025-10-13


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