AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第5問 AIモデルの開発におけるデータ・プライバシーの保護方法

 ある企業では、AIモデルの開発においてデータのプライバシー保護が重要視されています。下記の中で、プライバシー保護の観点からは適切でない手段を選択してください。

  1. データの暗号化
  2. データの匿名化
  3. データの圧縮 [正しい解答]
  4. 通信のアクセス制御

(問題ID:AIF101C005)

解答

正しい解答:C. データの圧縮

△ 判定不能

 URL を直接入力して「解答・解説」画面を表示した場合、何を選択・解答したかを特定できないため、解答の正誤判定ができません。必要に応じて「同じ問題に再挑戦」ボタンをクリックして、この問題に再チャレンジしてみてください。

徹底解説

 データ・プライバシー保護の観点からは適切でない手段は、「データの圧縮」 です。データの圧縮は、ファイルサイズを小さくするための技術であり、主にストレージや通信効率の向上を目的とした技術です。データ・プライバシーを確保するために、必要最小限のデータ使用とすることは重要な手段のひとつですが、圧縮そのものはデータ内容の秘匿性や匿名性を高めるものではありません。圧縮されたデータは、元の情報を保持しているため、個人情報や機密情報はそのまま保持されており、保護機能を持つものではありません。そのため、圧縮はプライバシー保護の手段としては不適切であり、推奨されない方法とされます。なお、必要最小限のデータ使用(データの最小化)は、AIモデルの開発において、目的達成に必要な範囲に限定してデータを使用することで、過剰な個人情報の収集や処理を避ける手法です。データの最小化は、法的コンプライアンスの観点でも重要であり、リスクの低減と倫理的なAI運用に貢献します。
 その他の選択肢は、いずれもプライバシー保護の観点から推奨される適切な対策であるため、本問題では誤答(不正解の選択肢)となります。データの暗号化は、対象のデータを第三者が読めないように変換する技術で、データの保存時や通信時のセキュリティを強化する基本的な手段です。暗号化されたデータは、適切な鍵を持つ利用者しか復号化できないため、機密性の高い情報の漏洩リスクを低減できます。したがって、データの暗号化はプライバシー保護において必須の対策のひとつです。また、データの匿名化は、個人を特定できないようにデータを加工する手法で、日本の場合、個人情報保護法などの法規制に対応するためにも重要となる手段です。例えば、氏名や住所などの識別子を削除・変換することで、個人が特定されないようにすることがユースケースのひとつです。AIモデルの学習においても、匿名化されたデータを使用することで、プライバシー・リスクを低減しながら有用なモデルを構築することが可能です。そのため、匿名化はプライバシー保護において強く推奨される手段です。そして、アクセス制御は、誰がどのデータにアクセスできるかを制限する仕組みで、プライバシー保護の基本です。AWSでは、AWS IAM(Identity and Access Management)を使って、アクセス権限を設定できます。また、通信経路においては、VPCエンドポイントやセキュリティグループを使って、外部からの不正アクセスを防止することが可能です。アクセス制御はプライバシー保護では不可欠な要素です。

ちなみに...
 AIモデルの開発では、個人情報の保護はとても重要です。一方で、本問題の場合は、AIに関する知識が不十分であっても、基礎的なセキュリティの知識があれば、解答できる内容ですので、問題文をよく読んで選択するようにしましょう。ただし、求められている解答がプライバシー保護の観点からは適切でない手段であることには注意してください。

問題掲載日:2025-09-22


Sponsored Links

Information

What's New

  • 2025/9/22 AI Practitioner の初心者用 基礎演習の問題を 5問 追加しました。
  • 2025/9/21 問題ID: AIF201C004 ニューラルネットワークの利用による道路標識の自動判定に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/9/20 問題ID: AIF203C011 基盤モデル導入によるビジネス目標の達成度評価に関する問題を追加しました。
  • 2025/9/16 問題ID: AIF201C003 機械学習における特徴量エンジニアリングの目的に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/9/13 問題ID: AIF202C008 大量記事の要約処理におけるトークン制限への対応に関する問題を追加しました。

Reference Books

AWS認定 資格試験テキスト AWS認定AIプラクティショナー

AWS認定 資格試験テキスト AWS認定AIプラクティショナー
 AWS認定 AIプラクティショナー試験(AIF-C01)の“緑本”とも呼ばれる定番テキストです。AIや機械学習、生成AIなどの基礎知識を幅広く網羅しており、図解も豊富で初心者にもわかりやすい構成です。練習問題も充実しており、試験対策として安心して使える一冊です。さらに、当サイトの問題演習と組み合わせることで、効率的に知識を定着させることができます。

AWS認定 AIプラクティショナー 合格対策テキスト+問題集

AWS認定 AIプラクティショナー 合格対策テキスト+問題集
 図解も豊富でとても理解しやすく、試験の対策に必要な知識を効率よく学べる一冊です。AIの歴史経緯も説明されているところも面白い。テキストと問題集がセットになっており、基礎から実践まで無理なく進められます。ページ数も控えめで読みやすく、クラウドやAIの初心者でも安心して取り組める内容です。