AWS認定資格 無料問題集
解答・解説
第65問 大量データに対する統合・変換の実施サービス
IoT センサーから収集して Amazon S3 バケットに保存した大量のデータを分析したいと考えており、そのために必要となるデータ統合・変換の実施方法を検討しています。このような場合に有用な AWS サービスを選択してください。
(問題ID:CLF203C065)
解答
正しい解答:C. AWS Glue
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徹底解説
Amazon S3(Simple Storage Service)バケットに保存した大量データの統合・変換に際して有用なサービスは AWS Glue です。AWS Glue は、複数のデータソースからデータを容易に抽出、変換、ロードする ETL の機能を提供するサーバーレス・データ統合・変換サービスです。この ETL の機能とは、データを抽出(Extract)・変換(Transform)・書き出し(Load)して、DWH(データウェアハウス)に統合する一連のプロセスのことを指します。これを使用することにより、データ分析前のデータ整備を行うことができます。Amazon S3 は、利用可能な容量が実質的に無制限で 99.999999999%(イレブンナイン)の耐久性を持つマネージド型のオブジェクト・ストレージ・サービスです。
その他の選択肢は、データを分析するために必要なデータ変換を実施するサービスではありません。AWS Data Exchange は、AWS クラウド上でサードパーティーのデータを簡単に発見して、サブスクリプション方式で利用できるように設計されたサービスです。利用者が多くのデータを活用できるように、経済、金融、エンターテインメント、ヘルスケア等の多種多様なデータ・プロバイダーを認定しています。これにより、膨大なデータセットの中からデータ・ファイルやデータ API を容易に見つけることができます。そのため、AWS Data Exchange を利用することで、様々な分野のデータを効率的に活用することができるようになりますが、これはデータを分析するために必要なデータ変換を実施するサービスではありません。Amazon Athena は、Amazon S3 バケット内のデータに対して標準的な SQL を使用して分析するサーバーレスのインタラクティブな分析サービスです。処理されたデータの分析を行うツールであり、分析するために必要なデータ変換するサービスではありません。AWS IoT Core は、数10億もの IoT デバイスを DynamoDB 等の AWS サービスに接続することができるようにするルーティング・サービスです。データを分析するために必要なデータ変換を実施するサービスではありません。Amazon DynamoDB は、シンプルな構造であり拡張性の高さに特徴のあるマネージド型の NoSQL データベース・サービスです。なお、AWS Data Exchange、AWS Glue 及び AWS IoT Core は、CLF-C02 で明示的に試験範囲として追加されたサービスです。

ちなみに...
AWS Glue はデータ変換を容易にするために、視覚的なインターフェイスとスクリプトベースのインターフェイスを両方提供しています。AWS Glue の主な機能を上図に示していますが、AWS Glue Studio では、視覚的に ETL 処理のジョブを作成・実行することができます。GUI でボックスと矢印をつなげて、プルダウンメニュー等から処理を選択するだけで、Apache Spark ベースの ETL ジョブを作成することができます。AWS Glue Data Catalog には、ETL ジョブのデータソース及びターゲットとして使用するデータの情報が保存されます。このようにデータがどのようなデータかを定義する情報のことをメタデータと呼びます。AWS Glue Data Catalog を活用することで、必要なデータを検出することができ、高速で信頼性の高いデータ分析が可能となります。さらに、AWS Glue DataBrewでは、機械学習前のデータの正規化や欠落データの補完を行うことができ、コードを記載することなく、視覚的にテラバイト規模の生データの前処理を行うことができます。なお、上述の AWS Glue Studio は 2020年9月に、AWS Glue DataBrew は2020年11月に追加的にリリースされたものです。その他、AWS Glue の機能・料金等の詳細は、AWS 社の下記のサイトのページを参照ください。
AWS Glue:
https://aws.amazon.com/jp/glue/
問題掲載日:2024-09-21
Information
What's New
- 2025/5/20 問題ID: CLF202C048 AWS リソース構成のアクセスに対するモニタリングに関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/5/18 問題ID: CLF202C023 認証情報の安全な運用に関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/5/17 問題ID: CLF301S019 AWS CLI の初期設定時の必要情報に関する問題を加筆・修正しました。
- 2025/5/16 問題ID: CLF201C046 承認済みテンプレートで制御する AWS リソースの利用に関する問題を追加しました。
- 2025/5/9 問題ID: CLF201C025 AWS の規模の経済性に関する問題を加筆・修正しました。
Reference Books
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