AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第60問 アプリケーション通信の暗号化に利用するサービス

 あなたが、アプリケーション通信を安全にするために SSL/TLS 暗号化を実装する場合に採用するべきサービスを選択してください。ただし、このアプリケーションは、あなたの組織に所属していない不特定多数の利用者からもアクセスする必要があることを想定しています。

  1. AWS Direct Connect
  2. AWS VPN
  3. ACM(AWS Certificate Manager) [正しい解答]
  4. AWS PrivateLink

(問題ID:CLF202C060)

解答

正しい解答:C. ACM(AWS Certificate Manager)

△ 判定不能

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徹底解説

 アプリケーション通信を安全にするために SSL/TLS 暗号化を実装する場合に採用するべきサービスは ACM(AWS Certificate Manager)です。ACM は SSL/TLS サーバー証明書のプロビジョニング、デプロイ、更新、管理の自動化を行うマネージド型のサービスです。ACM を利用することで、容易に SSL/TLS サーバー証明書を作成して、アプリケーション通信の暗号化を実現できます。具体的には、対象のアプリケーション基盤を構成する ELB(Elastic Load Balancing)や AWS CloudFront に対して、ACM を利用して作成した SSL/TLS サーバー証明書を配置・設定することによって、そのアプリケーション通信を暗号化することができるようになります。


 その他の選択肢は、アプリケーション通信を安全にするために SSL/TLS 暗号化するものではありません。AWS Direct Connect は、AWS環境と自社環境(拠点やデータセンター等)との間で専用線によるプライベート接続を実現するサービスです。AWS VPN(Virtual Private Network)は AWS におけるクラウド環境とオンプレミス環境(AWS Site-to-Site VPN)、あるいは、クラウド環境とクライアント端末(AWS Client VPN)との間で、暗号化された安全な通信ネットワークを構成するマネージド型の VPN サービスです。これにより、オンプレミス環境やクライアント端末とのデータ通信が安全に行われることになり、外部からの不正アクセスを防ぐことができますが、拠点や端末との間でのネットワーク接続を暗号化するサービスであり、アプリケーション通信を安全にするために SSL/TLS 暗号化するものではありません。AWS PrivateLink は、Amazon VPC と AWS のサービス、あるいは AWS 上の他のアプリケーションとの間でプライベート接続を確立するネットワーク機能です。プライベート接続とは、インターネットを経由しないで閉じたネットワーク内で直接的に疎通することができる通信接続のことを意味します。この仕組みにより、外部にデータが公開されるリスクを減らして、安全なネットワーク環境で通信を行うことができます。例えば、AWSクラウド上に構築した独自のアプリケーションに対して、他の AWSアカウントから安全に接続したい場合には、非常に有用な選択肢となりますが、本問題のように、組織外の不特定多数の利用者を想定したユースケースで採用されるものではありません。

ちなみに...
 SSL(Secure Sockets Layer)及び TLS(Transport Layer Security)は、インターネット上での通信を暗号化して、データの安全性とプライバシーを保護するための通信プロトコルです。現在では、SSL は非推奨となっており、TLS がその後継として広く使用されていますが、一般的には 「SSL/TLS」 とまとめて呼ばれることが多いため、本問題でも SSL/TLS 暗号化という表現をしています。

問題掲載日:2025-03-23

Information

What's New

  • 2025/5/18 問題ID: CLF202C023 認証情報の安全な運用に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/17 問題ID: CLF301S019 AWS CLI の初期設定時の必要情報に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/16 問題ID: CLF201C046 承認済みテンプレートで制御する AWS リソースの利用に関する問題を追加しました。
  • 2025/5/9 問題ID: CLF201C025 AWS の規模の経済性に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/7 問題ID: CLF204C024 特定の利用者が使用したサービスのコスト情報の取得に関する問題を追加しました。

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