AWS認定資格 無料問題集

解答・解説

第23問 AWS サービスの低レイテンシーでの利用

 現在、オンプレミス環境で運用しているシステムを AWS 環境に移行する際に、AWS のインフラストラクチャ及びサービスをオンプレミス環境から低レイテンシーで利用する必要があり、また、データの一部はオンプレミス環境に保持する必要がある要件を満たさなくてはなりません。この場合、利用するべき最適な AWS サービスあるいは機能を選択してください。

  1. AWS Outposts [正しい解答]
  2. Amazon CloudFront
  3. AWS Fargate
  4. AWS Local Zones

(問題ID:CLF201C023)

解答

正しい解答:A. AWS Outposts

△ 判定不能

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徹底解説

 AWS のインフラストラクチャ及びサービスをオンプレミス環境から低レイテンシーで利用することが可能であり、また、データをオンプレミス環境に保持することができるサービスは、AWS Outposts です。AWS Outposts は、インフラストラクチャやサービスをオンプレミス環境上で実現するマネージド型のサービスで、AWS 社から提供されるハードウェア上で、AWS の一部のサービスが利用できるように実装されたものです。オンプレミス環境に Amazon EC2 や Amazon S3、Amazon RDS といった AWS サービスやリソースを展開したり、オンプレミス環境のリソースとAWS環境とをシームレスに連携したハイブリッド・クラウド構成を実現することができます。AWS Outposts ラックは、AWS Outposts ファミリーのひとつであり、42U の専用ラックを利用者側データセンター等のオンプレミス環境に設置して使用することができます。そのため、オンプレミス環境に保存する必要のある顧客データをローカルで安全に取り扱うことができます。
 その他の選択肢は、AWS のインフラストラクチャ、サービス及びデータをオンプレミス環境で利用することができるサービスではありません。Amazon CloudFront は、データやビデオ、アプリケーション等のコンテンツを高速かつ安全に配信するマネージド型の CDN(Contents Delivery Network)サービスです。AWS Fargate は、Amazon ECS 及び Amazon EKS のどちらからでも利用できるデータプレーン(コンテナが実行される環境)であり、サーバーレスでコンテナを実行することができるマネージド型のサービスです。また、AWS Local Zones は、Amazon EC2 や Amazon EBS 等のリソースや AWS サービスを利用者に地理的に近い場所から提供する特別なゾーンです。レイテンシーの影響を受けやすいアプリケーション向けのサービスで、1桁のミリ秒のレイテンシーが必要とされるワークロードを実行するために設計された AWS インフラストラクチャです。AWS Local Zones は、特定のリージョンを親とする子インフラストラクチャの位置付けとなっています。例えば、東京リージョンを親とする AWS Local Zones には、台北(台湾) Local Zones があります。現状の AWS Local Zones は、下記のサイトから確認することができます。

AWS Local Zones ロケーション:
https://aws.amazon.com/jp/about-aws/global-infrastructure/localzones/locations/

 AWS Local Zones は、AWS のインフラストラクチャ及びサービスをオンプレミス環境から低レイテンシーで利用することは可能ですが、データをオンプレミス環境に保持することはできないため、正しい解答ではありません。なお、AWS Outposts 及び AWS Local Zones は、CLF-C02 で明示的に試験範囲として追加されたサービスです。


Keep it up!
 その他、AWS Wavelength が選択肢のひとつとして、出題されることも考えられます。AWS Wavelength は、AWS クラウドのコンピューティングやストレージを5G対応の低遅延ネットワーク内で利用することができるモバイル・エッジ・コンピューティング・アプリケーションに最適化された AWS インフラストラクチャ・サービスです。5G ネットワークを利用することによって、AWS のインフラストラクチャ及びサービスをオンプレミス環境から低レイテンシーで利用することができます。本問題ではデータの一部はオンプレミス環境に保持する必要がある要件を満たさなくてはならないため採用されませんが、AWS Wavelength も CLF-C02 で明示的に試験範囲として追加されたサービスであり、合わせて押さえておきたい有用な仕組みのひとつです。

問題掲載日:2023-11-16

Information

What's New

  • 2025/5/20 問題ID: CLF202C048 AWS リソース構成のアクセスに対するモニタリングに関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/18 問題ID: CLF202C023 認証情報の安全な運用に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/17 問題ID: CLF301S019 AWS CLI の初期設定時の必要情報に関する問題を加筆・修正しました。
  • 2025/5/16 問題ID: CLF201C046 承認済みテンプレートで制御する AWS リソースの利用に関する問題を追加しました。
  • 2025/5/9 問題ID: CLF201C025 AWS の規模の経済性に関する問題を加筆・修正しました。

Reference Books

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