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解答・解説

第11問 生成AIにおけるフューショット学習の特徴

 ある教育機関では、Amazon Bedrock を活用して、学生の自由記述式解答を自動評価するAIシステムを開発しています。教師データが限られている中でも、新しい評価基準に柔軟に対応できるように、開発チームはフューショット学習の実施を提案しました。生成AIにおけるこの手法の特徴として、最も適切なものを選択してください。

  1. モデルの出力に対する人間の評価を取り入れて再学習を行うアプローチ
  2. 定義済みのルールに従ってモデルが応答生成の方針を学習するアプローチ
  3. 事前学習済みモデルが少量の追加情報で新しい問題を解決する手法 [正しい解答]
  4. モデルのトレーニング時間を最小限に抑えるための高速学習手法

(問題ID:AIF202C011)

解答

正しい解答:C. 事前学習済みモデルが少量の追加情報で新しい問題を解決する手法

△ 判定不能

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徹底解説

 開発チームが提案したフューショット学習(Few-shot Learning)の特徴として、最も適切に記載されている選択肢は、「事前学習済みモデルが少量の追加情報で新しい問題を解決する手法」 です。フューショット学習は、既に大規模なデータで事前学習された生成AIモデルに対して、わずかな数の例示(Few-shots)を与えることで、新しいタスクや文脈に適応させる技術です。例えば、学生の自由記述式解答を評価するという新しいタスクにおいて、十分な教師データが用意できない場合でも、数件の模範解答や評価例をプロンプトに含めることで、モデルはそのパターンを学習して、他の回答に対しても適切な評価を行えるようになります。このように、少量の追加情報だけで新しい問題に対応できるという点が、フューショット学習の本質的な特徴であり、生成AI(Generative AI)の柔軟性と即応性を支える重要なアプローチです。


 その他の選択肢は、フューショット学習の特徴を適切に説明したものではありません。「モデルの出力に対する人間の評価を取り入れて再学習を行うアプローチ」 は、生成AIの分野では人間のフィードバックを活用した強化学習(RLHF:Reinforcement Learning from Human Feedback)などに該当する手法であり、モデルの出力に対して人間が評価を加えて、それをもとに再学習することで応答の質を高めることを目的としているものです。フューショット学習のようにプロンプト内で少量の例示を与えて即座に新しいタスクに対応する手法ではなく、モデルのパラメーターを更新する再学習プロセスを含む別の学習戦略です。また、「定義済みのルールに従ってモデルが応答生成の方針を学習するアプローチ」 は、文法的には成立していますが、生成AIにおける学習手法の説明としては不適切です。定義済みのルールに従うことと、モデルが学習によって応答の方針を形成することは、本来まったく異なるアプローチです。ルールに従うだけであれば、モデルが応答の仕方を学ぶ必要はなく、学習のプロセスそのものが不要になります。当然ながら、これはフューショット学習の本質的な特徴を示すものではありません。
 「モデルのトレーニング時間を最小限に抑えるための高速学習手法」 は学習時間の短縮を目的とした内容となっています。しかしながら、フューショット学習は、そもそも事前学習済みのモデルを前提としており、追加のトレーニングを必要としない、あるいは極めて少ない例示だけで新しいタスクに対応するもので、学習時間の短縮とは直接的には関係ありません。

ちなみに...
 記述式解答の評価に生成AIを活用する場合、プロンプトに含めるべき観点として、いくつかの例を下記に挙げていますが、皆さんなら、どのようなプロンプトを設計しますか。

  • 設問に対して正しく解答できているか。
  • 文章の構成が論理的で読みやすいか。
  • 内容が正確で主張や意見が一貫しているか。
  • 誤字脱字がないか。

問題掲載日:2025-11-01


Information

What's New

  • 2025/11/1 問題ID: AIF202C011 生成AIにおけるフューショット学習の特徴に関する問題を追加しました。
  • 2025/11/1 問題ID: AIF203C008 医療データ活用における継続的改善のための基盤選定に関する問題を加筆・修正しました。
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  • 2025/10/25 問題ID: AIF203C013 基盤モデルのファインチューニングのアプローチに関する問題を追加しました。
  • 2025/10/19 問題ID: AIF201C009 製品の外観検査を自動化するソリューションに関する問題を追加しました。

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